~私たちは、どうして子どもたちを自然の中に連れ出しているのでしょう。
子どもたちの姿を通して、野外保育の考え方をお伝えしていきます~
お散歩道にオシロイバナがあります。
オシロイバナのしぼんだ花弁を摘んで色ごっこで遊びます。
ピンク色になるので、爪にぬってみたり、手のひらに絵を描いてみたりしました。
Hちゃんが、色水遊びがしたくなって、田んぼの脇の水路にいきました。
Hちゃんはお水をくめる場所を知っています。
こんこんと流れているお水をみて、Mちゃんもお水をさわりたくなりました。
色水遊びのビニル袋を渡すと、Mちゃんはお水を袋いっぱいにしたくなりました。
「M、いっぱいにしたい」
お水が流れてくるところにずっとビニル袋をもっているのですが、
ビニル袋の入り口が開かず、少ししか入りません。
何回かやっているうちに、袋の口を開かせるようになりました。
だんだん、早く、お水を一杯にすることができるようになりました。
いっぱいくんでは、持ち上げて、ジャーと流し、またいっぱいくむ。
うれしそうなMちゃんの顔。
私にほほえみながら、「4回やるね」と言いました。
(~回やったら、みたいな言葉がこの頃のMちゃんから聞かれます)
袋いっぱいにくんだお水。
このあと、Mちゃんは畑まで大事に持って行き、このお水をトマトにかけてくれました。
自然の中はいろんな子どもの興味にこたえてくれます。
幼児のやりたいことは、その子が今伸びたがっていることです。
自分のできる限りの力を存分に発揮して思いが叶うことが、
子どもたちの遊びであり、その子の自信につながっていきます。
人工的でないものというのは、本物です。
その本物の世界の中で、子どもたちは様々な出会いをし
自ら考え、行動にうつしていきます。
自然の中はその子の好きなことが見つかる場です。
そして、私たちスタッフは、子どもたち一人一人を大切な宝として、
ていねいに接します。みんなでバスごっこをして遊んでいます。
肌と肌を触れあわせながら、お友達や信頼できる大人と
心通わせることのすばらしさを感じてほしいと願っています。