「あ~!ダメだ!できない」
2回ほど木に登ろうとしたけど、ずり落ちた。
あきらめようとしたその時、
スタッフは木登り名人を呼んだ。
「Sくん、登りたいけど登れないんだって」
すると、木登り名人は颯爽と木に登ると思いきや、
少し登っては止まり、
「ここをこう持ってね」
と説明しながら、登って見せた。
「登ってみな」
俄然やる気が出たSくん。
再チャレンジ!
さっきよりも高くまで登れた!
でも、やっぱりずり落ちちゃう。
もう一回!でも落ちちゃった。
すると、今度は、
木登り名人2号がやってきた。
「ここに足をかけるんだよ」
Sくんが落ちてしまう難関ポイントで、
説明しながら登ってみせた。
「やってみな」
1号は木の上から、
2号は木の下から、
Sくんの成功をサポート!
Sくん、再々々チャレンジ!
また落ちた、でもまたチャレンジ!
Sくんも必死にしがみついて、足を伸ばす!
「もう少し!」
「がんばれ!」
1号の檄がとぶ。
「やった!登れた!」
Sくんの心の声が聞こえた。
自分の力で、登る。
自分の力が、友達の力になる。
その力が、また誰かの力になる。
そうやって巡り巡るから、
ここで出会った友達は、『仲間』なんだ。
『仲間』でしか育めないものが、ここにはある。