9月はじめのいっぽ みんな元気な顔でやってきてくれました。
お友達同士、「なかまだもんね~」という雰囲気が子どもたちから伝わってきます。
朝の会から笑顔がこぼれます。
雨が降ったりやんだりしたので
屋根のあるところと外を行ったり来たりして遊びました。
なぜ自然の中で?のシリーズ
今回は 「自然」という環境、について書かせてもらいます。
幼稚園や保育園では、子どもの成長には「環境」が大切とされています。
「環境設定」を整えるという言葉もあります。
保育士さんも「人的環境」の一つです。
子どもたちのためにどのような環境設定を準備できるのか、
保育士さんの力量が試されるところです。
いっぽは、「自然の中」という「環境」を選んでいます。
この日
坂道にはドングリが落ちていました。みんな拾います。
青かったり、茶色だったり、帽子がついていたり、とれてたり。
帽子をたくさん拾ったり、木の枝がついているものをはっけんしたり、思い思いのドングリを拾います。
以前、幼児期の子どもの中に育てたいものは、
「自己肯定感」と書きました。
自分でやりたいものを選択し、自分らしく遊ぶという
主体的な体験の積み重ねが、自分の存在に価値を見いだすことになり
人格形成の基礎をつくることになります。
同じにドングリを拾っていても、拾い方や集め方はいろいろです。
また、フィールドを同じにしても、
この子は葉っぱのおすもうごっこ、この子は葉っぱを
集めてお店屋さん、この子とこの子はおふろやさん、
というふうに、子どもたちが自然物を自由な発想で見立てていきます。
上の写真は
ドングリ拾いをしていたときに、Aちゃんが虫を見つけたときのものです。
Yちゃんも「うわ~」とびっくりしました。
自然は日々生命が営まれているので、
本当に、発見!やハプニングの連続です。こどもたちは変化にも敏感に気づきます。
このあとYちゃん、ドングリをひろいあげて、ふと、木の先を見上げて言いました。
「うわ~たかい」そして
「あっ蝉の声がきこえる」
Aちゃんが別の方向を指さして言いました。「セミの声 こっちからきこえるよ」
そしてYちゃんがいいました。「こっちにも あっちにも セミがいるんだね」
Yちゃん、自然の雄大さに感動していたら、いろんな音が聞こえてきた。
そこにお友達(Aちゃん)もいて、一緒にセミの声を聞きながら
自分はどこから聞こえてきたか、伝え合う。
そして、「私はこっちから、聞こえたの」
「あなたは あっちからきこえたのね」とお友達を認めていく。
そんなやりとりがあったのだと解釈します。
まさしく「自然」の中という空間だから、セミの声が心地よく聞こえ
友達と共感し、認め合うことができるのだと思います。
そんなやりとりが、きっと、私たちスタッフが気づかないところでも
行われているのだと思います。