パラパラ、シトシトと小雨が降る一日です。
白い霧が時折現れる森の中で、カエル達の鳴き声がよく聞こえます。
参加してくる子ども達も大分場所に慣れてきたので、今日はちょっと遠出をしました。
「さとちゃん見て!きのこ!」
クワの木の近くにシメジのようなカサの広くてヒョロりとしたキノコが一本二本・・・。
折れた木の枝には、水分を吸って大きくなったキクラゲがポツポツ出て、
それを触る子ども達からは、プニョプニョしているやらブヨブヨしているやらと言われています。
歩いている途中で沢ガニとも出会いました。
道路の隅、水を流す溝にいた彼は、誰かが見つけると他の子ども達も興味深々で近寄ってきます。
「ハサミではさむの?」
ゴルフボールぐらいの大きさの沢蟹を掴むというのは、山に慣れている子たちでも中々難しいチャレンジのようです。
カサカサ動くカニさんを一人の子どもに渡してみる。
たちまち動き出してその子の手から地面にヒューン。
逃げるカニを追いかけるも見てる子ども達。
逃がしたくはないから、「逃げるよ!逃げちゃうよ!」と言うけど、
やっぱり捕まえるのはちょっと怖い。
スタッフが取り、バケツの中に入れてあげると、ようやく子どもたちは安心してじっくりと見ることができました。
木の枝にはなんとハンドボールぐらいの大きさになるであろうカエルの卵が!
しかし子ども達はあんまり興味がないようで、すぐ近くの水くみ場で遊んだり、
捕まえたカニやイモリの観察の方がよっぽど面白いそうです。
子どもよりも大人の方がすごい興奮してしまいました。
山を登りグリーンクラブの小屋をお借りしてお弁当タイム。
たどり着く前からお腹空いた~と言っていた子は、到着して早々、カッパは上着だけ脱いですばやく昼食の準備をして食べはじめました。
他の子たちもカッパを脱ぎ、衣服まで濡れてしまった子も予備の服に着替えてお昼ご飯に。
ちょっとした山登りでも体力は使うので、今日は皆パクパク食べます。
いつもはあと少しで完食!という子も、この日はお弁当の容器を綺麗にすることができました。
雨の日と言うと森の中はひっそりするかと思いましたが、今日は晴れの日よりも多くの生きものを見ることができました。
イモリ、カナヘビ、カエルにサワガニ。
自然の恵みで出てきたクワの実、きのこ、クサイチゴ。
好きなものに子どもたちは敏感です。大人よりも視野が広くなります。
興味があるものにはチャレンジしようと思う気持ちが生まれます。
小さな生きもの達はちゃんと生きている。
掴んでみてジタバタ暴れる、ピョンと飛ぶ、チョキンと挟もうとする。
そういった生きものの動きに、小さな子どもたちは同じように生きているんだと段々認識していきます。
同時に、自分の物にしたいという気持ち、怖いけれど捕まえたいと思う勇気、優しく撫でて慈しむ心も生まれてきます。
小さな生きもの達は子ども達にとっても私達大人にとっても先生であります。
初めて見て、触って気づくことが多々あります。
そういった出来事を、子どもたちと共有しながら、いっぽの活動を続けていきたいと思います。
また明後日遊ぼう!