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【報告】里山BASE in summer 伝える力~子どもから子どもへ~

里山BASEで使っていい道具の一つがノコギリ。
ノコギリを使う時には3つの約束があるんだよ。

①押さえるほうの手に軍手をつける
②振り回さない
③終わったらサヤに入れる

お!しっかり守れているね。

「次はぼくやりたい」
すると、使い終わった子が言います。
「3つの約束、言って」
「えーっと、振り回さない~、それから…」
「ちゃんと言えないと使えないよ」

言えなかった時にはヒントを出したり、教えてたりしてくれます。

次の子も約束を守って使います。
でも一人で切っていると、枝がグラグラ…
スタッフが「切りにくそうだね」と言うと、
「ぼくこっち持つよ」
「わたしはこっち押さえるね」
「おっと!よそ見したら危ないよ!」

「次はぼくだよ!」
「約束は?」
「左手に軍手をする、振り回さない、終わったらサヤに入れる」
「オッケー!」

「あと、よそ見をしない、もだよね」
「あれ?4つになっちゃった!」

こうして、子どもから子どもへ、
伝わっていくのが里山BASEです。
「やりたい!」が「伝える力」を育てます。

役員新体制のお知らせ

平素より認定NPO法人しずおか環境教育研究会(エコエデュ)をご支援くださいまして、誠にありがとうございます。

当団体では、令和5年5月末日をもって山本由加が理事長及び理事を退任いたしました。在任中には多方面から温かいお力添えをいただきまして、本当にありがとうございました。

6月1日からは、新理事長に東山浩子が就任し、役員体制を以下の通り変更しましたのでここにお知らせいたします。
これからも、チームエコエデュは、ビジョンである「笑顔で挑戦し続ける社会」に向かって精進してまいります。

より一層のご指導ご鞭撻を賜りますよう心よりお願い申し上げます。

【役員】
理事長  東山 浩子
副理事長 吉沢 宣秀
副理事長 山崎 訓志
理事   兼髙 里佳
理事   西林 秀晃

監事   渡邊 満昭

 

**********

【理事長就任のご挨拶】

このたび6月1日を持ちまして、理事会決議をもとに、前理事長・山本由加氏の後を継ぎ理事長に就任致しました。
前身団体の設立から数えて34年目に当たります。これまで携わった大勢の想いを大切につないで、より良いエコエデュに向かって歩んでまいります。
そのエコエデュを構成しているのは、年齢も職業も活動形態も様々な一人ひとりです。会員がチームとなってプログラムを創造し運営をしている!そんなチームがいくつもあるのです!全国津々浦々、こんなにユニークな団体は、なかなかありません。“多様性溢れる” 全員が大切な人財からなる『チーム エコエデュ』です。しかし、もったいないことに自他ともにその素晴らしさの半分も知られていないのです。
『チーム エコエデュ』はオーケストラ。
私の理事長としての役目は、指揮者です。まずは私が、笑顔で挑戦し続けます!
理事、スタッフ、会員、つながる皆さまと交響曲を奏でます。誰もが個性そのままに尊重され、認め合い、協力し高め合い、磨きをかけて、存分に「笑顔で挑戦し続ける」を発揮できる種まきをします。
あらゆる枠を超えて、思わず仲間に入りたくなるような調べを、エコエデュにつながる皆様と奏でていきたいと思います。

どうぞよろしくお願い申し上げます。

2023年6月1日
認定NPO法人しずおか環境教育研究会【エコエデュ】
理事長 東山 浩子
 
 

【報告】4/29第1回安全衛生講習会

今回の安全衛生講習会のテーマは
「KYT(危険予知トレーニング)」

小学生対象のプログラム
「自分で作った基地でお弁当を食べよう」
を実施すると仮定して、
実際に外で下見を行いました。

・起こりえる事故とは?
・その中でも、許容できる事故は?許容できない事故は?
・許容できない事故から1つ選んで対策を考えよう

里山での自然体験では、事故は必ず起こります。

だからこそ、
参加者の動きをシミュレーションしながら、
多角的な視点で、フィールドや環境の中から危険を
予測できるようになることが大切ですね。

*第2回は、9/30(土)に開催します。

2023年度地球環境基金助成活動

【学生アルバイト募集】子どもと自分育ての夏休みに!

【里山BASE in summer2023 学生アルバイト募集】

外遊びをする小学生の安全管理教育的声掛けしてくださる学生さんを募集します。

子どもの想像力や創造性を引き出せる…そんな大人になりませんか?
里山には子どもを目覚めさせる不思議なチカラがあります。しかし、それを最大限に活かすには視点を持った大人が必要です。
このアルバイトは子どもとの直接的な関わりを通して、自分の教育力を高めることができる絶好のチャンスです!
 
里山BASE in summerって??

夏休み中に里山にやってくる子ども達が自然の中での遊びを通して、創造性やコミュニケーション力を高めていくことを目的としています。

★詳細はこちらをご覧ください

https://www.ecoedu.or.jp/programs/base-holiday2023-2/

自然や子どもとのやりとりは、思い通りにはいきません。
それでも試行錯誤しながら子どものチカラを引き出していこうとする経験は、きっと今後の仕事や生き方にプラスになるはずです。
野外活動に必要なリスクマネジメントなども研修で身に付けられますので、安心してください(楽しい研修です)。
 
いかだ完成 P7110165 P8120291

 
【こんな方にオススメ】
*野外での教育、持っている能力を伸ばす教育、創造性教育に興味のある方
*子どもと直接かかわる経験を積みたい方
*自然体験の教育力を探りたい方
*自然の中での遊び方を知りたい方
*環境教育活動の仲間がほしい方
 
 
【アルバイト学生の声】
*私は教育学部なのですが、実際に子どもと接する機会はないので、今回の体験はすごくためになりました。子どももいろいろ考えていて一人の人間なんだなって気付かされました。
 
*里山BASEの中での「チャレンジするべし」という目標は、就活中の自分にも響く言葉でした。社会に出て、仕事をする中で”わかりません”、”できません”は
通用しないと思います。どうすればできるようになるか考える。それを自然を通じて考える。この経験があれば、社会に出ても前を向いて頑張れる子が育つのではないかと思いました。自然を通じて社会に出る人材を育むそんな素敵な里山BASE、エコエデュにまた機会があれば関わりたいです。
 
 
  ~~~募集内容詳細~~~
 
勤務地 :エコエデュ事務所周辺の里山(駿河区谷田・平沢)
 
勤務内容 :
当法人の職員のサポートとして、外遊びをする小学生の安全管理や教育的声掛けをお願いします。
 
期間 :2023年7月31日~8月25日のうちの19日間
冬休みや春休みにも行っているため、大学の長期休みに合わせてアルバイトができます。

就業時間 :
① 9:00~18:30(休憩:昼45分+午後15分)
② 8:00~16:30(休憩:昼45分)
※希望を聞きシフトを組みます。時間短縮または出勤日数が減る場合があります。
※出勤可能な日のうち「○日間希望」という出し方も可能です。
※1日のスタッフ体制は通常、エコエデュ職員(または会員)に学生1~2名の計3名で行います。
 
時給:945円
1日の勤務時間が8時間を超える場合は残業代を加算します。
 
交通費:
<自家用車・バイクをご利用の場合>ガソリン代規定支払1km×20円
<公共交通機関をご利用の場合> 乗車賃支払
支払上限1,000円/日
 ※勤務地が駅やバス停から少し距離がありますので、電動アシスト付き自転車のシェアサイクリングの利用も便利です。https://pulcle.hellocycling.jp/

食事 :なし お弁当を持参してください(注文可能)
 
募集人数 :4~6名
 
募集条件 :
・子どもの教育や自然体験に関心のある方
・自家用車、バイク、自転車等で勤務地に来れる方
・7月8日(土)9:30~16:00の研修 兼 下見に参加できる方
(参加できない方には、別の手段での研修を検討します)
  
応募方法:
エントリーシート2023 にご記入の上、メールにてお送りください。
 ※当法人ドメインecoedu.or.jpからの返信メールを受信できるようにしておいてください。
※出勤可能日がまだわからない方でも、ご興味がありましたらご応募ください。


応募締切:6月11日(日)

 

2023年5月24日公開

 〈問い合わせ先〉
認定特定非営利活動法人しずおか環境教育研究会(通称:エコエデュ)
担当:柴崎
  〒422-8002 静岡県静岡市駿河区谷田1170-2
TEL : 054-263-2866(平日9:00〜18:00) FAX : 054-263-2867
Mail:e-info★ecoedu.or.jp  (←★を@に変えてお送りください)
Web:https://www.ecoedu.or.jp

【報告】里山QUESTⅡ最終回

1年間かけて作った「お宝いっぱい新聞」。
最終回は、NPO法人まちなびやさんに報告に行ってきました。

 

そこでまちなびやの弓削さんから3つの問いかけがありました。

★新聞づくりの満足度は?
★今回心がけたこと
★大変だったこと

子どもたちはそれぞれ、一年を思い出し、
自分をふりかえって、言葉を探していました。

・読んだ人にわかりやすくなるように気をつけた。
・人が知らないことを漫画で伝えるようにした。
・身近なところで宝物を探してもらえるように考えた。
・どうしたらおもしろく伝えられるか工夫した。
・弓削さんに教わった「起承転結」を大事にした。
・トレロでみんなに意見を聞いてみて作った。
・新聞を配る時に話しかける文章を決めた。
などなど…

満足度は4が多かったのですが、その理由を聞くと、
これで満足じゃないんだ、自分たちはもっとできるんだ、
という意気込みが感じられました。

大変だったことの中に、「仲間と一緒に取り組むこと」という言葉がありました。
自分とは考えの違う人と、1つの目標に向かって事を成すことの難しさを感じてくれたのです。
これぞまさに環境学習だと思います。

立場によって違った捉え方の人々が、複雑な社会課題を解決していくために、
どこで折り合いをつけるのか。
これは国際会議の場でのことだけではありません。

仲間と一緒に取り組むことの大変さを感じられたのは、
自分の考えをもっているからだと思います。
自分の意見がなければ、他の人の意見に従うだけです。

里山QUESTⅡでは常に「自分はどうしたいか」が突き付けられます。
その中で迷ったり悩んだり、時には仲間とぶつかったり嫌な思いをしたり、
楽しいことばかりではありません。
そんな新聞づくりの一年で培われたチームワークを最終回の沢遊びで見ることができました。

「沢に石の道をつくろう」自然に生まれた遊びです。
石を選ぶ人、石を運ぶ人、石を並べる人、そして上から必要な指示を出す「王様」
石運びはバケツリレー方式。
怠けたり雑な仕事をすると、王様から解雇通告が出されます。
なかなか厳しい遊びのように見えますが、これがとても楽しそうなのです。

 

なぜか。
役割は固定ではなく、ある程度すると配置換えが行われるのです。
王様も交代します。杖を手渡された人が王様です。
うまく表現できないのですが、その交代がなんとも自然なんです。
時間とか順番とか決めてないのに、あうんの呼吸で交代が行われていくのです。

王様になるとやけに偉そうですが、間もなく石運び人などの労働者となり、王様から「しっかりやりなさい!」なんて言われます。
学年も性別も関係なく。そのやりとりの面白いこと!

沢に石を並べていくと、だんだん水位が高くなって、さっき歩けたところが水没し始めました。
「これって、積めば積むほど深くなっていくのでは?」と気づいたSくん。
石並べ人に「端っこに水が逃げる道をつくったらいいよ」
そう、ダムのようになってしまっていたのです。
しばらくして見に行くと、ちゃ~んと両側にみずみちができていて、石の道が水没することなく、人が歩けるようになっていました。

帰りにはきちんと原状復帰!さすがです。

最後にジュースで乾杯!
お菓子を分け合いました。よくがんばったね!
仲よくなった仲間ともお別れ…だけど、やりきった!という達成感が表情に出ていました。

おかげさまで8名全員でプロジェクトテーマ実現に向けて最後まで歩むことができました。
子どもたちのこのQUEST経験が、今後の人生に役立つことを願っています。

里山QUESTⅡは来年度お休みをいただきますが、再来年度の復活を目指す予定です。

環境教育にかかわる人たち vol.2 トッキー

環境教育にかかわる人たちの物語を伝えるインタビュー企画。

まずはエコエデュで活躍するスタッフの魅力をひもとき、
エコエデュの大切にしている世界観を伝えていきます。

 

スタッフ:溝畑 綸さん(トッキー)

――エコエデュでの普段の役割は?

 

トッキー:  私は職員になって4か月で、いまは里山adventureというプログラムのスタッフをしています。毎週金曜日に小学1年〜6年生、12名の子どもたちと一緒に、「今日は山で何をしようか?」から始まって、季節ごとにいろんな種類のどんぐりを集めに行ったり、秋の七草を探しに行ったりしています。子どもたちと「スダジイ」という食べられるどんぐりがおいしいらしいという話になって、「じゃあまず焚き火をやってみよう」とどんぐりを炒るための火を準備したり。お正月はお餅を焼いてみて焦げちゃって、「焼き加減難しいね」と、毎回子どもたちにどんな気づきがあったらよいかなと試行錯誤しています。

 

――エコエデュに関わるきっかけは?

 

トッキー:  前職は東京で学童保育のスタッフをしていました。100人近い子どもたちと毎日会ってはいるんですが、業務日誌を書く時に、「あの子が何をしていたのか全然見えていない…」ということに気付いて、子どもたちに関わる自信がちょっとなくなってしまった時がありました。

そこを退職してから、いろいろなアルバイトをしましたが、やっぱり子どもに関わる職業にチャレンジしたいと思って、少人数、放課後、自然…と自分のやりたいことを絞っていくと、偶然ヒットしたのがエコエデュのホームページ。そこに書かれていた子どもに対する考え方が、すごく好きだなと思ったんです。一番いいなと思ったのは、「失敗してもいい、失敗は挑戦していることだから」ーー。そんなことが書いてあって、それが僕はすごくうれしかったんです。子どもの人数が多い現場だと、リスクの大きいことに挑戦したり、なかなか「失敗」させてあげられなかったんです。エコエデュは少人数だからこそ、失敗も寛大に受け入れて、そこから学べることがたくさんある。そういう考え方をしているところなら、子どたちもきっと生き生きするんじゃないかなと思って、思い切って連絡して、今働かせてもらっています。

 

 

――トッキーは、どんな子ども時代を送っていたんですか?今につながる原風景ってありますか?

 

トッキー:  東京育ちで、自然の中で遊んだ記憶はそんなにないんですが、ゲームのない家で育って、

鬼ごっこやったり普通に遊んでいました。つくることが好きだったから、凝り性な友だちと一緒に、泥だんごづくりハマって、作品つくっては耐久度試したりしてましたね(笑)。

 

あと、小学5年生の頃、夏の終わり頃だったと思うんですけど、子どもキャンプというのに参加して、赤とんぼがすごくたくさん飛んでいる牧場みたいなところに行きました。帽子を振り回したら捕まえられるほど、赤とんぼがバーって飛んでいて、それがすごく楽しかったんです。子ども時代はその1回しかキャンプに行ってないけど鮮明に覚えていて、それがきっかけになって、大学時代はキャンプリーダーのボランティアをやっていました。そのボランティをした時に感じた「子どもっておもしろい」が今につながっているのかなと思います。

 


飾らない笑顔で思いを語るトッキー

 

――トッキーが思う、エコデュの価値って?

 

トッキー:  …う〜ん、まだ言葉にするのが難しいんですけど……。

僕の昔の泥団子とか赤とんぼの話もそうですが、生きていくのに絶対に必要かと言われれば、そうではないのだけど。いろんな種類のどんぐりを集めたこととか、森の材料とマッチで火を起こせたこととか、自分の中にずっと残っている経験とか、自然の中ですごく楽しかったという体験が、その子がこの先生きていく上で何かしらの力になっていくと嬉しいですし、エコエデュはそんな活動をしているのだと思います。

 

聞き手・文:宇都宮南海子、写真:梶田亜由美(NPO法人森ノオト

2022年度地球環境基金助成活動 

環境教育にかかわる人たち vol.1 まりちゃん

環境教育にかかわる人たちの物語を伝えるインタビュー企画。

まずはエコエデュで活躍するスタッフの魅力をひもとき、
エコエデュの大切にしている世界観を伝えていきます。

 

スタッフ:髙木真梨子さん(まりちゃん)

――エコエデュでの普段の役割は?

 

まりちゃん: 今は第2子が生まれたばかりで、スタッフとしては休憩しているんですが、それまでは週に1、2回、事務のお手伝いをしていました。出産を機に、自分自身も子どもと一緒にエコエデュのプログラムに参加したいと思い、0〜3歳児とその保護者を対象にした「里山のかやねずみ」(通称:かやっこ)のにも参加しています。

スタッフとしても参加者としても関わるなかで、自分自身でも一つプログラムをやりたいと思っていて、「~環境楽校~エコエデュ発!コンポスト講座」を一から企画させてもらいました。

 

――エコエデュに関わるきっかけは?

 

まりちゃん: 私は会社員時代、銀行に勤めていたんですが、銀行で働く中で、組織の中の序列や人間関係に自分を合わせていくのが辛い、という思いがありました。本当に 自分らしくありたいと思っていたのに、組織の考えに自分を合わせていくことに、どこか無理をしていて、苦しさが積み重なっていた時代がありました。

 

もっと自分らしく社会と関わる場が欲しい、そんなコミュニティを持ちたいという思いがずっと自分の中にあることに気づきました。職場と自宅の往復だけでなく、また学生時代の人間関係とも別のところで社会と関わりたい。そんなふうに思っていた時に、静岡新聞の記事でエコエデュの活動を読んで、「自然の中で子どもと関わることをやりたいな」「ここ(エコエデュ)でなら、自分らしく社会と関わることができるかな」と思ったのがきっかけです。今から10年くらい前のことです。

 

そうして、「スタッフとして(NPO)会員になりたい」とエコエデュに連絡をしたんです。当時は月に2回くらい、「わんぱく題楽」(小学生向けの月に1、2回のプログラム)のスタッフとして活動に参加していました。

 


じっくりと自身の言葉を重ねていくまりちゃん

 

――まりちゃんって、どんな子ども時代を送っていたんですか? 

まりちゃん: 子ども時代は、親が熱心に旅行とかテーマパークに連れていってくれたんですが、実は私はそれよりも、自分の家の近くの川でカニや石を観察するのが好きだったんです。おそらく親としては子どもが喜ぶところに連れていってあげたい、そういうところに価値があると思っていたのかもしれません。でも、私にとっては、(華やかな場所より)身近な川で遊ぶことにこそ価値というか、楽しみがあったのかな、と思います。親の考えと、私の楽しさの間にギャップがあったんでしょうね。

 

もしかしたら、生産主義から考えると価値がないように思えることにこそ、大事な価値があるのかもしれない……そんなふうに思っていたのが、今エコエデュにいる原点にあるのかもしれません。

 

――まりちゃんが思う、エコデュの価値って?

 

まりちゃん:  自分が社会人の時は会社勤めをしながらスタッフとして関わっていたんですが、自分らしく活動しているなかにも、(エコエデュのスタッフや関わっている子どもたちから)自分がすごく励まされたりしてきました。休日にエコエデュで活動して、そこでリフレッシュできて、会社に戻った時も自分を保てる。そんな場所でした。一度会社勤めを辞めた時も、自分と社会との関わりが一度切れたんですが、エコエデュの会員であることで(スタッフとして)声をかけられたりして、大切な居場所になっていました。

 

そして、自分が子どもを持った時にも、参加者として自分の居場所として迎えてくれて。自分自身の環境や立場が変化していても、エコエデュって、いろんな側面での自分を受け入れてくれるところなんだなと。

 

エコエデュに関わって10年以上経ちますが、その間私は2回の出産を経験して、今、二人の子どもの子育てをしています。もしエコエデュとつながっていない状態で、いきなり「子育てどうぞ」という状態になったら、きっと戸惑ってしまったと思うけれども、エコエデュで子どもとゆるやかに関わったことによって、自分自身が子育てをする時にも、すーっと、子育てに入っていけた。これは、変化ということではないかもしれませんが、子育てがなんとかなった、というのでしょうか。

 

もし私がエコエデュに関わっていなかったら、子どもに対して「大人と子ども」という関係性をつくってしまったかもしれません。だけど、エコエデュによって、子どもを一人の人格として関わらなきゃな、と自然に思えるようになりました。なんか、そういう意識で子どもに向き合えるというか。子どもという存在の見え方が変わっていったのかな、と思います。

 

聞き手:宇都宮南海子、文:北原まどか、写真:梶田亜由美(NPO法人森ノオト

2022年度地球環境基金助成活動 

【里プロ】2/26植生調査

8年前、整備が間に合っておらず、
真っ暗であまり子どもが遊べなかった
エコエデュ事務所裏の竹林。

フォレスターの鈴木礼さんをお招きし、
冬はぽかぽかの落葉広葉樹エリアをひろげよう
と話しあいをはじめました。

毎月の「里山づくりプロジェクト」で
ボランティアの皆さんが整備に関わって下さり、

竹を皆伐し、
ぐんぐん育っていた先駆樹種が減り、
コナラやクヌギなどが大きくなり始めています。

 

こちらは、いつもボランティアに来てくれているTさんが
作ってくださったエコエデュの森の断面図です。

3年後、5年後、10年後とどんな変遷をしていくのか、
夢はふくらみます。

 

エコエデュの森断面図A-A’
エコエデュの森断面図B-B’

*この活動は、静岡県グリーンバンクの「緑の募金事業」の助成を受けて実施しています

【報告】2/23野外・災害救急法体験セミナー

WⅯA(ウィルダネス・メディカル・アソシエイツ・ジャパン)から
講師のがめらさんとペコマさんがいらしてくださいました。

自然体験のフィールドでは、
救急車がすぐに来られない場所も多いです。
教科書には出てこなかった事態も十分考えられます。

そんなとき、的確に判断し行動できるように、
自分で、チームで、
考えるための材料をたくさんいただきました。

 

終了後のアンケートでは、参加者全員が★5つ!
今後もみんなで学び合っていきましょう。

2022年度地球環境基金助成活動