1年間かけて作った「お宝いっぱい新聞」。
最終回は、NPO法人まちなびやさんに報告に行ってきました。
そこでまちなびやの弓削さんから3つの問いかけがありました。
★新聞づくりの満足度は?
★今回心がけたこと
★大変だったこと
子どもたちはそれぞれ、一年を思い出し、
自分をふりかえって、言葉を探していました。
・読んだ人にわかりやすくなるように気をつけた。
・人が知らないことを漫画で伝えるようにした。
・身近なところで宝物を探してもらえるように考えた。
・どうしたらおもしろく伝えられるか工夫した。
・弓削さんに教わった「起承転結」を大事にした。
・トレロでみんなに意見を聞いてみて作った。
・新聞を配る時に話しかける文章を決めた。
などなど…
満足度は4が多かったのですが、その理由を聞くと、
これで満足じゃないんだ、自分たちはもっとできるんだ、
という意気込みが感じられました。
大変だったことの中に、「仲間と一緒に取り組むこと」という言葉がありました。
自分とは考えの違う人と、1つの目標に向かって事を成すことの難しさを感じてくれたのです。
これぞまさに環境学習だと思います。
立場によって違った捉え方の人々が、複雑な社会課題を解決していくために、
どこで折り合いをつけるのか。
これは国際会議の場でのことだけではありません。
仲間と一緒に取り組むことの大変さを感じられたのは、
自分の考えをもっているからだと思います。
自分の意見がなければ、他の人の意見に従うだけです。
里山QUESTⅡでは常に「自分はどうしたいか」が突き付けられます。
その中で迷ったり悩んだり、時には仲間とぶつかったり嫌な思いをしたり、
楽しいことばかりではありません。
そんな新聞づくりの一年で培われたチームワークを最終回の沢遊びで見ることができました。
「沢に石の道をつくろう」自然に生まれた遊びです。
石を選ぶ人、石を運ぶ人、石を並べる人、そして上から必要な指示を出す「王様」
石運びはバケツリレー方式。
怠けたり雑な仕事をすると、王様から解雇通告が出されます。
なかなか厳しい遊びのように見えますが、これがとても楽しそうなのです。
なぜか。
役割は固定ではなく、ある程度すると配置換えが行われるのです。
王様も交代します。杖を手渡された人が王様です。
うまく表現できないのですが、その交代がなんとも自然なんです。
時間とか順番とか決めてないのに、あうんの呼吸で交代が行われていくのです。
王様になるとやけに偉そうですが、間もなく石運び人などの労働者となり、王様から「しっかりやりなさい!」なんて言われます。
学年も性別も関係なく。そのやりとりの面白いこと!
沢に石を並べていくと、だんだん水位が高くなって、さっき歩けたところが水没し始めました。
「これって、積めば積むほど深くなっていくのでは?」と気づいたSくん。
石並べ人に「端っこに水が逃げる道をつくったらいいよ」
そう、ダムのようになってしまっていたのです。
しばらくして見に行くと、ちゃ~んと両側にみずみちができていて、石の道が水没することなく、人が歩けるようになっていました。
帰りにはきちんと原状復帰!さすがです。
最後にジュースで乾杯!
お菓子を分け合いました。よくがんばったね!
仲よくなった仲間ともお別れ…だけど、やりきった!という達成感が表情に出ていました。
おかげさまで8名全員でプロジェクトテーマ実現に向けて最後まで歩むことができました。
子どもたちのこのQUEST経験が、今後の人生に役立つことを願っています。
里山QUESTⅡは来年度お休みをいただきますが、再来年度の復活を目指す予定です。